ナニワトモアレ、なにわ友あれの作者・南勝久(みなみかつひさ)が描き出す人気漫画「ザ・ファブル」。
町のごろつきやヤ○ザは言うまでもなく、同業者すらも寄せ付けない圧倒的な強さを誇る○し屋・佐藤明(さとうあきら)と妹……佐藤洋子(さとうようこ)が、その素性を隠し、大阪の町で様々な人たちと出会い、トラブルに巻き込まれながらも、一般人として普通の生活を送ろうとする笑いあり、涙ありの大ヒット漫画だ。
そんな「ザ・ファブル」が岡田准一(おかだじゅんいち)主演でまさかの映画化!
原作(漫画版)が大好きで全巻揃えている筆者が戦々恐々としながら見た映画版「ザ・ファブル」のキャストを原作と比較しながら評価していく!
映画「ザ・ファブル」のキャストを評価
向井理、福士蒼汰、佐藤浩市など主演を務めることができる俳優陣が脇を固める豪華キャスト。
しかしキャストが豪華だからといって素晴らしい映画になるとは限らない……。
佐藤明(さとうあきら)役:岡田准一
評価 | △ |
天才的な能力を持つ○し屋・佐藤明(さとうあきら)役は「岡田准一(おかだじゅんいち)」。
アキラはビジュアル的にはイケメンとはほど遠い。
そのアキラにジャニーズ屈指のイケメンである岡田准一(おかだじゅんいち)をキャスティングするなんて、なんたる愚行!……と思ったが、実際に見てみると悪くなかった。
顔芸もアクションシーンも予想を裏切られた。
佐藤洋子(さとうようこ)役:木村文乃
評価 | × |
佐藤明の妹……で相棒の佐藤洋子(さとうようこ)役は女優の「木村文乃(きむらふみの)」。
個人的に好きな女優ではあるが、ヨウコかと言われると違う。
アキラ役の岡田准一には良い意味で裏切られたが、木村文乃は実際に映画を見てもやっぱり違った。
ただあの演出ではイメージ通りの女優がヨウコ役にキャスティングされていたとしてもしっくりはこなかっただろう。
原作のヨウコはあんな軽い感じではないし、タバコも吸わない。
清水岬(ミサキ)役:山本美月
評価 | × |
ザ・ファブルのヒロインとなる清水岬役は女優の「山本美月(やまもとみづき)」。
ミサキは元グラビアアイドルで、アキラの絵にてやや太めに描かれるくらい肉付きのいい女性。
にも関わらず、映画版のキャストはスリムなファッションモデルである山本美月……!?
原作を読んでいないの?と聞きたくなるような酷いキャスティング。
木村文乃のヨウコがまだマシに見えるレベルの酷さ。
海老原役:安田顕
評価 | × |
真黒カンパニーの社長(原作では真黒組の若頭)海老原役はTEAM NACSの「安田顕(やすだけん)」。
……なぜ?
ミサキに続いて原作に似せる努力が全く見られないキャスト。
原作の海老原は恰幅のいい(太っている)男性。
安田顕ではスマートすぎるし、ヤ○ザの若頭としての怖さというか下品さが足りなかった。
小島役:柳楽優弥
評価 | △ |
海老原の弟分となる小島(こじま)役は「柳楽優弥(やぎらゆうや)」。
小島を演じるには柳楽優弥では若すぎる気がしたが、ビジュアル的には悪くなかった。
しかし漫画版とは似ても似つかない、わけのわからない頭のおかしいキャラクターにされていた。
映画版の小島は小島であって小島ではなかった。大島だった。小島だよ!
黒塩(クロ)役:井之脇海
評価 | × |
真黒カンパニーの社員?(原作では真黒組の組員)の黒塩(クロ)役は「井之脇海(いのわきかい)」。
クロちゃ、……いや、誰?
なんで金髪にしない!?
これじゃあクロちゃんというより高橋だよ!
俺たちのクロちゃんを返して!
砂川役:向井理
評価 | × |
真黒カンパニーの幹部?(原作では真黒組の幹部)の砂川(すながら)役は「向井理(むかいおさむ)」。
向井理かっこいいよ、向井理。
でも砂川ではない。全く違う。
向井理ではかっこ良すぎるし、若すぎるし、髪がフサフサすぎる。
イメージ的には遠藤憲一で決まり!
浜田役:光石研
評価 | △ |
真黒カンパニーの会長(原作では真黒組の組長)役は「光石研(みついしけん)」。
変な設定が付け加えられていたことが気になったが、可もなく不可もなし。
フード役:福士蒼汰
評価 | × |
砂川に雇われた○し屋フード役は「福士蒼汰(ふくしそうた)」。
一応原作にも登場するキャラクターだが、福士蒼汰とは似ても似つかず、キャラクター設定も無茶苦茶。
福士蒼汰の事務所やファンを喜ばせるためのキャラクターと言われても仕方ない薄っぺらいキャラクター。
こんなことならフードの名を借りずにオリジナルキャラクターとして出すべきだった。
コード役:木村了
評価 | × |
砂川に雇われた○し屋の相棒コード役は「木村了」。
上記のフード同様に、コードの名を借りただけの別物。
田高田役:佐藤二朗
評価 | △ |
アキラのバイト先となる有限会社オクトパスの社長・田高田(たこうだ)役は「佐藤二朗(さとうじろう)」。
似せる気のないビジュアル面に目をつぶれば悪くなかったが、田高田というよりはいつもの佐藤二朗だった。
バーのマスター役を務めた六角精児の方が見た目だけで言えば適役に感じた。
ジャッカル富岡役:宮川大輔
評価 | ◎ |
アキラが大ファンの芸人・ジャッカル富岡役は「宮川大輔(みやがわだいすけ)」。
映画版ザ・ファブルで最も素晴らしいキャスティング。
言うことなし。
河合ユウキ役:藤森慎吾
評価 | × |
ヨウコに暇つぶしに弄ばれるペダイヨチャこと河合ユウキ役は「藤森慎吾(ふじもりしんご)」。
チャラ男=藤森慎吾という安易すぎるキャスティング。
彼は残念ながらペダイヨチャではない。
ボス役:佐藤浩市
評価 | △ |
アキラやヨウコの育ての親であるボス役は「佐藤浩市(さとうこういち)」。
原作のボスよりもかっこ良すぎる気もするが悪くなかった。
ただ幼少期のアキラとのシーンは違和感しかなかった。
評価まとめ
全体的に原作キャラクターへ寄せる努力が見られず、原作へのリスペクトが足りないキャストだったと言わざるを得ない。
それはキャスティングだけでなくストーリーにも強く感じた。
もしかしたら制作陣は原作を読んでいないのではないだろうか?
※貝沼悦司やバーのマスター、松沢など出番の少なかった人物の評価は保留